S.H.くんの経験②(空白の数か月)

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学校に行かなくなった後は精神的に自分との闘いがありました。

登校していたのは1年生の2学期中頃までですので、これからの期間は今までより長い間苦しむ事になります。

 

中学校は選んで行くのではない為、外を出歩くと登下校中の生徒に会う事もよくあります。

特に何をされるわけではありませんが、あちらからすると学校に来ない私は異端児でしかないんです。
中学生としての認識でいいますと「学校をサボって出歩いている」になるんですね。
そんな目で見られて当然心地よいわけもなく、引きこもってはいけないと外出しても世間は私を受け入れてくれないんです。

 

私は近所の方にも普通に挨拶をする子だったので知り合いが多いこともあり

「どうして皆が学校に行ってる時間なのに今ここにいるの?」

と目で訴えられることもよくありました。

 

なんだそんな事かと思うかもしれませんが

不登校児は不登校になった時点でほとんど確実にうつ病に近い状態になってます。

多感な時期に虐められる事で自殺を考えるレベルなんです。

そんな時期であるからこれは本当につらい事です。

仮に周りが何も思っていなくても、自分で「自分はできない奴で負け組」だと思っているからこそ被害妄想が止まりません。

 

だからこそ無理に家から出そうとしないで下さい。

貴方が思っている以上に虐められている子は闘っています。

順を追って心をケアしてからじゃないと、2度と家から出られなくなります。

まして、御両親(先生)からすら負担をかけてしまいますと

「暴挙にでる」

「自殺する」

の2択になるんです。

 

この時の私は家にいると常に「勉強しろ」と言われ、外にでると【異端児認定】される事もあり本当に心の拠り所がありませんでした。
親は働き、弟は学校に行き、真昼間に1人で、何もせずに食って寝るだけの自分がいる事実だけで死にたくなるんです。
情緒が不安定なこの時にまともな日常生活、まして勉強なんて絶対に出来ません。
勉強させないと、この先困るということは重々承知していますが、そんな余裕はどこにもないんです。

 

生きる事に精いっぱいなんです。

だからこそ寄り添って同情してあげてください。

心を塞ぎこんでいても長く暖かい目で見てあげてください。

家族は疲れるかもしれません。

ですが、この時の家族だけが本当に大切で頼りなんです。

まずは「よく言ってくれた。それだけで私は嬉しい。」ということを言ってあげてください。

そして絶対に馬鹿にしてはいけません。

「やられたらやりかえせ」というような言葉はプレッシャーにしかなりません。

 

勉強しろと言われる事に負担を感じ、数日前の虐めがトラウマのようによみがえる毎日を生きる事が苦でしかありませんでした。

しかしながら、ただ一つ毎日やっていたのがインターネットです。

現実には無い心の拠り所がここにはあったんです。

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